大魔王や新興宗教の教祖に共通するカリスマの源泉は自信と確信にあり
専門家は、100%:絶対ということがないということを知っています。そのため、物事を言い切ることができません。それに対して、インフルエンサーやブラック企業の営業マン。そして、新興宗教やカルトの教祖達は、言い切ることで、カリスマ性をアップさせるという技を使うのです。
これ、ほんと、要注意。絶対儲かる・絶対安全・リスクゼロを平気な顔で言う人のことは、眉にツバをつけて観察してください。たいてい、ボロが出てきます。
カリスマの源泉は自信と確信
精神科医の岡田尊司氏の著書「マインド・コントロール」には、様々なテロ組織や新興宗教の教祖やそれに騙された人のお話が載っています。そこで、なぜ、そんなに教祖や教義を信じるのかということに出てくるのですが、カリスマの源泉とは何か?
カリスマ性の源泉は、傲慢なまでの自信と揺るぎない確信。
そうなんですよね。人は、自信に満ちた態度で言い切られると信じてしまいがちな性質。確かにこれありますよねえ。
大魔王バーンの圧倒的なカリスマ
JOJO第三部に出てくるセリフ。ンドゥールが空条承太郎に負けたあと、悪のボス「ディオ」について語ります。これこそカリスマ。JOJOのディオ、ダイの大冒険に出てくる大魔王バーン。これら、カリスマに共通するのは、前述の傲慢なまでの自信と揺るぎないカリスマ。
自信も確信もない悪のボスは、カリスマも魅力もありませんからね。
『死ぬのはこわくない
しかし
あの人に 見捨てられ
殺されるのだけはいやだ』悪には
悪の救世主が
必要なんだよ
フフフフ#jojo_anime #jojo #ジョジョ pic.twitter.com/OYMevLZnKm— 福田 大輔 (@RedRose_Daisuke) July 27, 2020
大魔王バーンの圧倒的なまでのカリスマ!
ダイの大冒険より
これとは逆に、魔王だったハドラーは、バーン様・ドラゴンの騎士バランという自分を超える強者の存在を知ったことで自信をなくします。自ら、生み出したフレイザードにさえ、「なってねえなハドラー様もよ」と馬鹿にされる始末。
そう、言い切れない弱気な言い方では、説得力・カリスマが弱いんです。
だからこそ、新興宗教の教祖のような「あなたは、皆を救う力を持っている素晴らしい人だ」「私が、この世を救う心理を見つけた」などという話を信じてしまうのでしょう。こんな話を信じるのは少数派なんですけど、一定数、引っかかる人がいるのが確か。
専門家であれば、言い切ることはできない
なぜなら、世の中には絶対がないから。コンピュータや数学の世界は、1+1=2という絶対的な公式があります。でも、残念ながら、現実世界はそうではありません。将来は、さておき、絶対に事故を起こさない車や副作用ゼロの薬なんてのもありません。
となると、専門家は、確信をもって断言できないんです。日本人だけでも1億人以上いるんですよ。もし、断言して、たった一人にでも問題が起きたらどうでしょうか。その責任を負わなければいけなくなります。
そうんなんです。発言に責任を負うのが専門家。責任を負わない立場とは、一言の重みが違うんですよね。
そのことが、専門家とインフルエンサーのどちらを信用するという話で議論されていました。
しかし「専門家は言い切らないがインフルエンサー的な人は断言するから人はそっちの方を信用する」という話については専門家側もコミュニケーション戦略をもう少し考えた方がよいと思うのだよぬ。「99.9999%ない」ことを「可能性は排除できない」と言ってしまうようなことは一般向けには避けるとか。専門家は言い切らない