楊令伝第三巻:杜興のマイクロマネジメントとは?
北方水滸伝&楊令伝において、梁山泊の杜興は、恩人の「李応」と離れ離れの部隊に配属されてしまいます。しかも、その「李応」は、北京大名府攻略戦で戦死。それ以降の杜興は、どこか心の一部が、壊れたような状態のまま生き残ります。
そして、楊令伝第三巻で、李応の娘である「李媛」が成長して、梁山泊に加わるのです。しかも、李応の指揮した重装備部隊を再興するのが使命。喜んだ杜興は、李媛の副官として重装備部隊をまとめようとするのですが、なぜかうまくいかない。部下が逆らう・部隊の和が乱れる。
楊令伝第三巻:杜興のマイクロマネジメント
執事や副官の経験が長いだけに、杜興には、その理由がちゃんとわかっていました。
このお話は、現代のマネジメントにおいても、とても重要なポイント。
本気になっているからだ。細かいところまで、目を配りすぎるからだ。いい加減になろうとした。適当に悪態だけついていようと思った。しかし、どうしても細かいところにまで、眼がいってしまう。
李応に対してできなかったことを、李媛のためにしてやりたいという気持ちが強すぎるからだ。それもわかっていた。
楊令伝第三巻
普段は、適当な事をできる杜興ですが、恩人の娘だけに、気持ちが入りすぎ。そのため、細かい事をあれこれ指摘してしまう。すると、部下はたまりません。
「うるさいな、ほうっといてくれ」「いちいちうるせえんだよ」と逆らう部下も出てくるはず。
李媛を大事にする杜興の陥ったマイクロマネジメント
いわゆるマイクロマネジメントになっていると想像できます。
マイクロマネジメントとは、上司から部下に対する過干渉、つまり、上司が部下の業務をあまりにも細かく管理することを指します。
仕事の進め方を細かく指示したり、自分のやり方を強制したり、過剰な頻度の報告を求めたり、ミスを執拗に追及したりする行為などが、マイクロマネジメントに含まれます。マイクロマネジメント
あまりにも部下に干渉しすぎることで、部下のやる気を阻害するマイクロマネジメント。楊令伝の杜興。自分でもわかっている通り、細かいことを指摘しすぎで、部下が言うことを聞かない典型的な形。
これを解消するには、細かい事に口出さない。適当に大きな指示だけ出すということが最適。とはいえ、気持ちが入りすぎている・部下を信頼できない・失敗を恐れる気持ちが強すぎると、なかなか適当にするということができないんですよね。