反社会的カルト 特徴・共通点

ヤバい・危ない。「反社会的なカルト・新興宗教」の特徴・共通点をまとめました!

カルトは、世の中の考えと違う風変わりな主張をする団体のこと。とはいっても、シンプルに考え方が違うだけなら、そんなに、問題にはなりません。

大変なのは、反社会的な考え方を持つ団体。その風変わりな考え方が、「現代社会に敵対・反対する考え方」の場合、様々な問題が生じます。

本当に危ない・ヤバいのは、反社会的なカルト団体・新興宗教

カルトといえば、オウム真理教に代表されるカルト新興宗教が有名ですね。実は、そういう団体は、かなり多いのです。

オウムに限らず、カルト系新興宗教・自己啓発団体は、あちこちに存在し、勧誘してきます。狙われやすいのは、地方から出てきたひとり暮らしの男性。小さな子供を持つお母さん。彼らの手口は巧妙で、いきなり本題には入りません。信頼関係を作ってから、メインとなる話が始まるのでやっかい。

それら、反社会的カルト・新興宗教にハマらないよう、どのような点に気をつければいいのか調べてみました。

オウム真理教は、「人類を救済する・自己の煩悩を超越する・終末思想」の元に、サリン事件を起こしました。なぜ、あんなことができたのだろうと疑問に思いますよね。その答えは、小さな罪を超える使命感の重さ。

オウム真理教は、人類救済という壮大な夢・教えの元に、自分を特別な存在だと思い込み、あれだけの反社会的行動を繰り返したのです。

フィクションの世界は、たくさんそういう話を教訓として伝えてくれます。一つ、例に出すと、漫画『DEATH NOTE』の主人公、夜神月は、法で裁けない悪者をデスノートで殺していくうちに、新世界の神と名乗り、暴走していきます。

夜神月

漫画『DEATH NOTE』

反社会的なカルト団体は、そういった危うい考えをもっています。そして、そういった団体には、いくつかの共通点があります。それを知ることで、カルトの沼にハマらないようにしましょう。

問題のあるカルト宗教が持つ3つの特徴

もちろん、新興宗教のすべてが悪いわけではありませんから、誤解なきよう。本当に危ないのは、社会の常識や倫理観と大きく違う主張を行う。=反社会的な団体。

なぜ、反社会的なカルト団体・新興宗教がだめなのか。3つにまとめてみました。

(1)教祖が神や救世主などのトンデモ思想で、社会から孤立⇒社会が間違っている⇒社会を壊す方向に行く可能性⇒典型がオウム真理教。

(2)自分たちが正しいという独善。風変わりな主張が、普段の思考・行動に出てくる。周囲が理解できない⇒共通の思考がなくなる。⇒信者のみになっていき孤立。組織や家族のリーダーだった場合、その組織や家族にも半強制的な行動に出る。家族や組織の崩壊。

(3)新興宗教の宿命。既存の宗教や論理に反発・反対する立場を取りやすい⇒既存の宗教や論理を信じる人と対立する⇒反社会的・反政府的になりやすい。

危ない反社会的カルトの特徴:林久義氏

まず、反社会的カルトたちは、自分達が、変わった考えを持っていることを理解していることから始まります。

そのため、正体を隠して、勧誘を行います。本当の団体名を名乗らなかったり、宗教団体であることを隠したりして、学生や信者候補の人に近づきます。そもそも、宗教と名乗らない場合や宗教ではないと主張していることもありますからね。明らかに宗教的主張をしているのに、宗教ではないと言う団体など怪しさ満点です。

オウム真理教の信者に対して、脱会カウンセリングを行っている林久義氏は、次の三点に注意せよといいます。これは、「オウム真理教 偽りの救済」 瀬口晴義氏の著書の一文。

●ウソをつくこと

●信者の自由を奪うこと

●世紀末思想によって危機感や恐怖感をあおりたてること

オウム信者の脱会カウンセリング:林久義(飛騨高山)

カルト団体は、良くウソをつきます。団体名を名乗らない。真実を捻じ曲げる。本当の目的や大義のためならウソも方便と都合のいいことを言います。

そして、陰謀論・世紀末思想大好き。世紀末思想の元、信者の恐怖や危機感を煽り立てる。信者たちの義務の一つ、布教活動にも都合いいからですね。この世の中は、腐敗しきっている。私達が見つけた真理を世界に広めないと、日本や世界は滅亡してしまう。こんな考え方を強く主張する団体は、カルトそのもの。

現代社会を否定する=反社会的なカルトですからね。昔は良かった。それに比べて現代はと・・・現代社会を否定する考えに染まりすぎると、カルト団体に付け込まれるので、ご注意ください。

カルト団体の特徴・共通項


下記は、消費者法の団体が、カルト団体として、定義している内容。ここまではっきりしていなくてもグレーゾーンの団体も多い。

1.信教や思想信条の自由を侵害する
2.カルトの価値観から抜け出せなくなり、自律的な意思決定ができなくなる
3.構成員や一般の人々に対して献金等の名目で経済的収奪を行う
4.構成員に対して暴力や性的虐待を行う
5.病気が治るなどと称して生命や身体を害する
6.集団自殺や犯罪行為に及ぶ
7.カルト集団のために奉仕を強制される。
8.児童の虐待やネグレクト、家族関係の断絶
© 2020 一般社団法人消費者法ニュース発行会議

反社会的な宗教やカルト団体は、教祖や指導者が、困難な経験を積んでいることが多いという特徴も持っています。

社会への怒りや憎しみが原動力

社会への怒り・憎しみをその考えや教義に込めている場合、かなりヤバい考え方や教えになりがち。

社会への怒りや憎しみ 反社会的カルトの原動力

これは、本当に危ない。社会がおかしい・自分たちが正しいという強い主張は、独善・孤立となり、破滅への道をまっしぐらに突き進むことになります。

オウム真理教。ジム・ジョーンズの人民寺院。などがその典型的な団体。

●反社会的な宗教について

・カリスマ指導者や教祖の存在:苦労やコンプレックスを社会への怨みに転化。社会や人々への復讐心が、行動力の源泉と考えられる。そう言った指導者の思考や性向は、当該宗教の教理や性向となって現れる。結果として、”国家への敵視”、”マスコミや他宗教への攻撃”が顕著となっていく。

・強い選民性:多くの宗教は、「選民思想」を持つ。「信仰を持っている人のみが救われる」と言う思想。しかし、反社会的な宗教の場合は、その思想の過激さが圧倒的に違う。信仰を持っていない人々を徹底的に差別し、「不幸になっても仕方ない、攻撃されても仕方のない人々」と言うように、ゴミ以下の扱いをする。上記の過激な選民思想とも関連している事だが、反社会的な宗教は、国家やマスコミ、他宗教から一般の人々に至るまで、排外的で攻撃的な教理教育を行う傾向

・宗教名を使わない:問題の多い反社会的な宗教団体は、宗教活動を行う場合にその団体名を使わない傾向る。一般的な宗教団体が伝道活動・布教活動を行う時には、ポスター、チラシ、口頭でも、主催団体を堂々と明かすのが普通だ。問題のある宗教は、意図的に別の団体名や組織名を用いて、啓発セミナーや講演、各種勉強会、ヨガ教室等の名称を用いる傾向がある。

カルト宗教の一覧。必ずしもここに記載されている団体が反社会的なわけではありませんからね。怪しいと思ったら、ご自身だけの判断ではなく、親しい友人や家族にご相談ください。すでにハマっている場合、相手の意見を無視・聞かなくなる傾向があるため、ちょっとでも疑念を抱いた段階で相談すること。

 

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